学生の頃は有機化学を専攻しており、会社選びも化粧品会社や総合化学メーカーを中心に考えていました。その中で元カネボウの繊維事業を引き継いだKBセーレンという会社に出会いました。KBセーレンは当時は新しい会社でしたが、元カネボウの技術力もあり、また丁度その年が新卒採用1年目ということで、今後の会社の発展に伴い自分の役割が大きくなり貢献できるのではと考え、入社を決めました。また、大きい会社よりも自分のやりたいことに取り組みやすいと考えたことも一つの理由です。

開発部という名の通り、主な仕事としては新規商品を本生産（量産）化して会社の売上・利益アップを目指すことになります。具体的には、客先の要望に応じて原糸から製品まで加工内容や最終の規格を決め、それに伴う課題や問題を解決することです。特に私が担当している工業資材関連商品は、既に採用していただいている商品のバージョンアップや、ヨコ展開として新アイテムの提案が多く、既に客先と強い結びつきがある中でいかに客先にメリットを示せるかがポイントとなります。

開発部という役割もあり、やはり自分が主となって作り上げたものが客先から評価いただけると嬉しいです。特にKBセーレンは原糸メーカーですので、特徴をもった原糸がいくつもあります。原糸から製品まで、客先の要望、困りごとに応じて自分で一から内容を組み立て、試行錯誤を繰り返しながら最終製品まで作り上げる。そうやってできたものが客先から評価を受け、本生産となり会社の利益に繋がることにやりがいを感じます。

私の職場は、それぞれが異なる製品・分野の開発を担当しているため、常にチームで仕事をする訳ではありません。　しかし、そのおかげもあり職場の方には全く違う側面からのアドバイスをもらえたりします。また、コロナ禍の前は、休日に職場のメンバーでゴルフに行くこともありました。私はゴルフ経験はほとんどありませんが、そういう場に顔を出すことで、他部署の方と交流を深めることができました。もちろん休日の参加は強制の雰囲気ではなく、プライベート優先でも特に後ろめたさを感じることはありません。

業務の性質上、現状のままでは不可能なことに相対することが多いため、取り敢えずすぐに「できない」と口にすることが少なくなり、「どうすればできるか」という考え方に変わったと思います。また、失敗しても切替えて「この失敗を次にどう生かすか」を意識する様になりました。
仕事をする上で心に留めているのは、仕事というものは自分一人でできることは決して多くないという事です。
分からないことは誰に聞けばいいか、誰の力を借りれば上手くいくかを見極めることが大事だと考えています。